価格高騰が止まらないヴィンテージリーバイス

世界的にブームとなっているヴィンテージアイテム.その中でも人気が特に高いいえるのは今も昔も《リーバイス》のデニムアイテムといえるでしょう.

そんな《リーバイス》のデニムアイテムの中で特に注目されているのが同社を代表するアイテムである《501》であることに異論はないと思います.

《501》の中でも別格であるのがXX(ダブルエックス)で,さらにXXの中で誰もが憧れるのが《大戦モデル》でしょう.

1950年代(片面)以降のXXは濃紺でない限り価格帯がやや安定してきた印象がありますが,濃紺でなくても大戦モデルは今後も価格は安定しない(騰がる)と判断し,さらにはマイサイズに出会ってしまったということもあり清水の舞台から飛び降りる覚悟で購入に踏み切りました(むしろアメリカで濃紺の大戦モデルが発掘されることはもう稀でしょう.きっと日本の方がコレクションしている人が見つかりそう).

去年から60年代のXX買ったり,片面買ったり完全に暴走しています・・・.

 

大戦モデルとは?

「そんなの知ってるよ~」って方は読み飛ばしてください.

大戦モデルが登場したのは文字通り第二次世界大戦中になります.戦時中のアメリカは戦争用の物資を優先した結果,当時の監督局による物資規制が入ります.その規制はリーバイスをはじめ様々なメーカーに入ります.そのため大戦モデルがリーバイスに限らず様々なメーカーにも存在することは周知の事実ですね.

規制を受けた結果誕生した大戦モデルですが,その物資規制による簡素化されたアイテムが現代になって注目を集めているっていうのもヴィンテージ古着のおもしろいところですね!

リーバイスの501大戦モデルの特徴

パッチ表記

「simplified; 簡略化された」の頭文字をとって,パッチの品番表記が《s501》となります.

 

ペンキステッチ

リーバイスの特徴のひとつにバックポケットのアーキュエイトステッチがあります.物資節約のために大戦モデルの最初期には綿糸によるステッチの代わりにペンキでアーキュエイトステッチを再現していました.このペンキも無駄と判断され,すぐに廃止になります.なのでペンキが確認できるだけで大戦初期モデルであるということがわかります.

 

生地

デニム生地もより安価なペラペラの生地を採用すると思いきや,リーバイス社は生地のクオリティーを上げるべく14オンスくらいの通常よりもやや分厚い生地となっています.

 

フロントボタン

在庫の関係かリーバイス社のボタンを使用していることもありますが,安価な月桂樹ボタンやドーナツボタンが採用されます.月桂樹ボタンもいくつか種類があるそうですが,詳細は割愛します.

 

リベット

コインポケットのリベットが省略されます.リベットの刻印はあったりなかったりします.

 

隠しリベット

鉄製となります.後のモデルと比べるとやや立体感があります.

 

赤タブ

簡略化の規制を受けるも,赤タブは省略されません.もちろん片面です.

 

ポケットのスレーキ

余ったネルシャツの生地を使用したものや,オリーブグリーンのヘリンボン生地を使用したものがみられます.このディテールで値段が変わってくるので恐ろしい世界です.もちろん通常の生成りツイル仕様の方が価値は低いです.

 

縫製が雑

リーバイス社も人員が確保できなかったのか,経験値が不足している職人(いわゆるバイト?)を採用していたこともあり縫製が歪んでいたりします.今だったらリジェクトされます(笑).

 

などなど第二次世界大戦中にしか見られない仕様がたくさんあり,こういったこともあり大戦モデルはヴィンテージ好きなら誰もがあこがれる的となっています.

 

僕が購入した大戦モデル

長くなったので今回は全体像だけ載せておきます.次回,詳細を観ていきたいと思います.

大戦モデルによくみられる荒々しい色落ちはありませんが,ある程度穿き込まれてはいるものの,まだまだ色が残っています.

濃紺だと穿くのをちょっと躊躇するけど,これなら穿けます!!

 

おわりに

憧れの大戦モデルを買ってしまいました.あとは上・・・.

次回,購入した大戦モデルをじっくりと見ていきたいと思います!