稀少性の高い《USMC》のアイテム
【USMC】とは「United States Marine Corps」の略で,アメリカ海兵隊を指します.
このステンシルでお馴染みですね!!
【USMC】の所属人数は「Army」や「Navy」と比べて少なく,その影響もあってか【USMC】のミリタリーウェアの絶対数も少ないとされています.さらに,【USMC】のウェアの人気は高く,入手も至難の業となることも少なくありません.
ミリタリーウェアに関して今と比べて知識がなかった頃に購入した【USMC】のパンツが意外とレアものだったことに最近気づいたので,USMCのパンツの歴史を簡単に振り返るとともに,僕の所有する《P-58》を紹介したいと思います.
ちなみにArmyのベイカーパンツを買おうと思っていて,これにたどり着いたという購入経緯があります.
ミリタリーマニアではないので,浅い知識での紹介となりますのでご容赦ください.
歴史
1941年にHBT(ヘリンボンツイル)生地を用いたパンツが登場します.それが《P-41》とよばれるモデルです.
その3年後のNOS(デッドストック)だと10万円オーバーで取引されている《P-44》通称モンキーパンツが登場します.ヒップの大きなポケットが特徴ですね.
画像出典:eBay
今でこそ高値で取引されているモンキーパンツですが,当時の海兵隊においては人気がなかったみたいです.
そして1947年に《P-47》が登場します.これは《P-41》と非常に似ていますが,トップボタンが隠れている《P-41》に対して《P-47》はむき出しとなっていることが見分けることができます.
ちなみにここまでのパンツに使用されているボタンはメタルボタンになります.
そして1953年にメタルボタンから尿素ボタンに変更された《P-53》が登場します.
《P-53》まで生地がHBT生地ですが,《P-58》からはコットンサテン生地に変更となります.《P-58》は1960年代はじめまで製造されていたとされていますが,以後,USMCではArmyと同じユーティリティーパンツが採用されることになります.
ゆえに製造期間が短いコットンサテン生地の《USMC》のパンツの絶対数は少なく稀少性が高いとされています.そんなことを知らずに購入していたなんてラッキーです(笑).
僕の《P-58》は実は《P-56》?
散々《P-58》と書いてきましたが,僕の所有しているものには【1956】とスタンプが押されています.なので正確には《P-56》ってことになります.試作段階のもの??
とりあえず,1956とスタンプがありますが,《P-58》ということにしておきます.
生地はご覧の通りHBT生地ではなくコットンサテン生地になります.購入した時はHBT生地の方が良かったのになぁなんて思っていましたが,コットンサテン生地のものが少ないと知ってからはなんとなく愛着が増しました.
フロント全体像
ちょこっと保管時の汚れがありますが,ミントコンディションの状態で購入しています.太目のストレートシルエットがミリタリー感を感じさせますね.
フロントアップ
チノパンやスラックスによくみられるスラントポケットです.
さりげなくコインポケットもついていて細部までこだわって作られています.
フロントはボタンフライです.リーバイスの501で慣れているからボタンフライは全く苦ではありません.前述のとおり,尿素ボタンを使用しています.
バック全体像
特徴はバックポケットがパッチポケットってところですね!P-44を除いてすべてこのようなデザインとなっています.
マニアはポケットの形状でモデルが分かるらしい・・・
バックアップ
ちなみに左のバックポケットはボタン付きとなっています.
丸みを帯びたバックポケットが良いアクセントになっています.またオフセットベルトループになっています.
ダブルステッチで仕上げられた縫い目は着込んでいくうちにアジがでてくることでしょう.
サイズ感
ウエスト表記は28インチでジャストサイズです.股上が深めで,きれいにおちるストレートシルエットです.太目ですけどウエスト位置高めでジャストサイズで穿いているので野暮ったさはないです.おっさんの腰パンだとだらしなさが出てしまいますので,ジャストサイズで穿くことを個人的にはお勧めしたいです.
足元はもちろんコレです.
BROTHER BRIDGEのヘンリーです.相性が悪いわけがない!!
おわりに
ミリタリーアイテムは年代によってディテールが異なるのはもちろんのこと,海兵隊,陸軍,海軍・・・各々でウェアに対するこだわりが感じられ,面白いです.
今回紹介したUSMCのパンツ《P-58モデル》はレアなものになるので気になる方は是非さがしてみてください!