時系列が滅茶苦茶になっていますが,初売りで購入したモノ紹介です.
1940年代 アメリカ海軍のピーコート
アメリカ海軍のコートといえば思い浮かべるのがピーコートなのではないでしょうか?現在も様々なブランドのデザインソースとなっており今でもそのピーコートが色あせることはありません.しかし古いモノであるので状態が良いモノが少ないというのも事実です.今回,幸運にも状態の良い1940sのピーコートを入手できたので紹介します.
USNのピーコート年代判別方法
当ブログでおなじみとなっているヴィンテージクロージングの年代判別.今回も例外なく今回購入したピーコートの年代を推定していきたいと思います.
ボタンが10個か,8個か.チンストがあるか,ないか.
ピーコートのフロントボタンの数である程度の年代を推定することができます.第二次世界大戦後にボタンが10個から8個になります.と同時にチンストがなくなります.なので今回購入したものは,これらのディテールから第二次世界大戦前であることがわかります.
錨マークのボタンが10個.10ボタンピーコートと呼ばれる所以ですね.
ボタンが8個と10個ってそんなに変わらないじゃんと思うかもしれませんが,並べてみると結構雰囲気がかわります.
欠損しがちなチンストラップですが,もちろん今回のモノは残っています.
生地は目のつまったウールを使用しており重量感があります.寒い海の上での作業にあたるにあたり,重宝されていたんだろうなぁという感じが伝わってきます.
ちなみに長年にわたりコートの色はネイビーが採用されていましたが,1970年代になるとブラックになります.なのでブラックの個体を見つけたらそれは新しいものであるということになります.
ハンドウォーマーのスレーキの生地がコーデュロイ
ハンドウォーマー(ポケット)の内張りの生地はコーデュロイです.これは1940年代からみられる仕様で,1967年まで使用されていたそうです.ただ,1940年代のモノの中には例外があるようでコーデュロイではなくウールのモノもあるみたいです.
タグ
1940年代以前は刺繍タグで,1940~1947頃まではこのようなプリントタグになります.よく当時来ていた人の名前が書かれていますが,こちらにはそういった記載はなく,着用感も感じられないので長い間着用されることなく保管されていたのでしょう.
これよりも新しい年代のタグはコントラクト番号が入ったりして,もう少しごちゃごちゃした感じになります.
こういったディテールから1940年代初頭のモノであると考えています.
虫食いがあったり,裏地が破れていることが多い10ボタンピーコートですがこちらはそういったこともなく状態はすこぶる良好!
さらにお正月特価で5000円でした!これはかなりすごいことかと!!
おわりに
今年の初売りで購入したヴィンテージの10ボタンピーコートを紹介しました.普遍的なデザインなピーコートなのでおススメです.前をあけても,しめても様になりますが,個人的には当時の写真にみられるようにある程度ボタンをしめて襟を立てたスタイルが好みです.