ガンジーセーターとは?
アイルランドはアラン諸島が由来とされるアランセーターに対し、イギリスとフランスの間に浮かぶチャンネル諸島、そのガーンジー島で長く編まれてきたのがこちらのガンジーセーターです。日本だとアランセーターのほうが有名ですが、実はフィッシャーマンニットの元祖はこのガンジーセーターだといわれています。
見た目の大きな特徴は、前後対称になった作り。すっかり冬ニットの定番となったデンマークの『アンデルセンアンデルセン』なども、この形状がベースになっています。
引用元 TASCLAP
Google MAP より引用
初売りで購入したアイテムのひとつにこのガンジーセーターがあります.少し前の記事にニットに対する欲が下がってきていると書いたばかりですが,最近の冷え込みに耐えかねたことと,防寒性も高くおススメされたこと,それに初売りかつセール期間でお財布のひもが緩み購入に至りました.
ガンジーセーターの特徴
ガンジーセーターの特徴といえば,その形にあるかと思います.聞いた話によると,暗闇の海でも前後を気にすることなく着ることができるようになっているとのこと.そしてこのガンジーセーターの上からフィッシャーマンスモックを着るのが正式な格好らしいです.
首はハイネックではありませんが寒風がすこしでも入りにくいつくりになっているのでしょう.
袖のつき方も特徴的ですね.身頃と垂直となるように袖がつきます.下の写真からも分かるように,身頃と袖の間で編み方が変えられていることとマチがつくため可動域が増すとのこと.
編み方に変化をもたせることでお洒落感もアップします.
つづいてガンジーセーターの特徴をもう一つ.このセーターを手に取った時に思ったことが「重っ!」です.ずっしりと重量感があります.ウールは豊富な脂分を含み,海の上で寒さをしのぐため工夫がなされています.重いけれども動きやすくするためこのようなデザインになったんですかね.
写真からは分かりにくいですが,非常に目のつまった生地で,いかにも防寒性は高そうです.脂分をたっぷり含んだウールで編まれたセーターといえば,この他にインバーアランのものを思い浮かべるかもしれませんが,インバーアランのセーターも防寒性は高いですね.作られた場所は違えど,寒さをしのぐための知恵はどこも同じなんですね~.
タグをみてみましょう
最近見かけなくなった【ウールマーク】のタグに,【100% PURE NEW WOOL Guernsey woollens】と書かれたタグがついていました.一応ヴィンテージショップで購入しており,古着扱いとはなるものの着用感はほぼゼロです.雰囲気的にはそこまで古い年代のものではなさそうです.
ちなみに【Guernsey woollens】は1976年にガンジー島で創業したメーカーなので,それ以降のものであることだけは断言できます.現行のタグとも少し異なるので90年代くらい??詳しくはわかりません.
これはガンジー(ガーンジー)島で作られたものになりますが,いつかはインバーアラン同様に経費削減のため他国で作られるようになるんですかね?となるとそうなる前に手に入れるのがいいかもしれないです.
基本カラーはネイビー
ガンジーセーターは基本ネイビーらしいですが,昨今はネイビー以外もあるみたいです.そのため色を変えてコレクションするのも悪くないかと思います.事実,僕が購入したショップではインクブルーのようなカラーもありました.他にも赤っぽい色味のモノをInstagramで見かけたりもします.
着用感は?
このセーターはタイト目に着ることが基本らしいです.僕の場合は機能性インナー,シャツの上から着てきつくないサイズ感のものを選びました.ショップに残っていたガンジーセーターはコレを入れた3着で,その中に僕自身にぴったりのサイズが残っていたのはラッキーですね.
特徴的な袖付けなので,実際着ると少し肩が落ちます.その影響でややリラックスしたやさしい印象を受けるかと思います.丈は短めです.この辺りも動きやすさを重視した結果でしょう.
リブもキュッとしていて寒い風が入ってくるのを防いでくれそうです.裾の編み方の変化もお洒落感がでていいですね.
このセーターを試着した時に「ちょっと外出てみ!風通さないから.」といわれたので実際外に出てみたのですが,確かに風は通しにくく,防寒性は高いと実感しました.買付け中だった店主もイギリスの寒さに耐えかねてガンジーセーターに着替えたところ寒さは和らいだとか・・・.
最近人気がでてきている?!
ユーロヴィンテージを取り扱っているショップではガンジーセーターがよくSNSでポストされており,その人気がでてきているみたいですね.少々使い勝手が悪い(重い)けど雰囲気があって防寒性が高いといった機能を備えているので人気が出るのも頷けます.
アンデルセンアンデルセンの影響もあるかなぁ.
またインバーアラン(1Aとか)のように着膨れするほどゴツいわけではなく,上からアウターを着ても窮屈感がでにくいというのも人気が出てきた要因のひとつかもしれません.
コーディネートは?
これを試着した時に真っ先に思い浮かんだのはバブアーとあわせることでした.もちろん特徴的なデザインといっても奇抜なデザインではなく,シンプルなセーターなので他のアウターとの相性は良いでしょう.使い勝手は良さそうです.
価格は?
セール期間中で20%オフになり,11000円でした.本格的なフィッシャーマンセーターがこの価格で手に入るならばアリではないでしょうか?今後はインバーアラン同様,現地で作られたセーターが手に入らなくなるかもしれないので押さえておきたい方は早めがいいかも?
おわりに
2020年の初売りで購入したひとつ,ガンジーセーターを紹介しました.重いけど防寒性に優れたガンジーセーターは最近人気が出てきているようでもあるので気になる方はチェックされていはいかがでしょうか?